パオチューニング1100

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ご覧頂くのは、PAO用エンジン(1000cc)をスピードウェルで(1100cc)にボアアッ プを施したメカニカルチューニングエンジンMA11SW型である。今回チューニングエン ジンの製作にあたり目指したモノは、自社の整備技術の向上だ。まず、PAO用エンジ ンを総分解し、部品の一点一点の精度を計測。そのことによりPAOのエンジンの総合 的な精度を把握することが可能となった。そして、このデーターを基にクランクシャ フトやコンロッド、ピストンのバランスなど、静止バランスを含めフライホイールや クラッチを含めトータル的にバランス取り加工。さらに、今回の目玉でもあるボア アップ(10パーセントアップ)を可能とすべく、フラットピストンやボアアップシリ ンダー、マーチターボ用コンロッド、チューニングハイカムなどなど、加工技術を駆 使し組み上げられてゆくコトとなった。ヘッド部のチューニングはポート形状加工& 研磨。強化バルブスプリング加工。調整カムプーリー加工などを施している。さらに それぞれが円滑に作動するようにオイルポンプのプレッシャー(油圧)を上げ、細か な調整も万全なものとなった。しかし、エンジン単体では動くコトは出来ず、このエ ンジンのポテンシャルを最大限に発揮させるべく吸排気系や点火系にもコダワリを見 せる。まず吸気系では往年のウェーバーサイドドラフトキャブレーターを2基使用。 吸気時のウェーバーサウンドが走りと雰囲気を彷彿とさせることであろう。そして排 気系には5ZIGENチューニング部門がMA11SW型エンジンの特性に合わせ4-2-1集 合型のエグゾーストマニホールドを新開発。フォーミュラーカーのエクゾーストの技 術をPAOのエンジンにおしげもなくおごるというなんとも贅沢な仕上がりとなってい る。点火系では同時点火キットをPAOのディストリビューターにセット。ターボエン ジンのスワップは数あれどNAによる1100ccボアアップはこの業界では初の試み。 MA11SW型エンジンは、まさに整備と技術の逸品である。
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